20.顧客のABCD

顧客の分類


元広告代理店勤務の miyuki です


実は顧客には段階があるんです。
マーケティングでは顧客のABCDと呼ばれます。

A客  いつも買ってくれるお客様
B客  たまに買ってくれるお客様
C客  たまたま通りすがったときにだけ買ってくれるお客様
D客  自店でまったく買わないお客様

このように分類しています。
ADの顧客別に対応法がちがいます。

C客からD客、B客、A客と育てていかなくてはなりませんが、
これはコストと労力がかかります。

そこで、まずコストが一番かからない
B客をA客にランクアップさせる、ここから手をつけていきましょう。

次いで、C客をB客に。

一番最後がD客です。このD客が一番コストと手間と時間がかかる。
いわば、新規開拓と同じです。
昨日まで競合店で買っていた客に今日から自店で商品をかってもらうのですから
余力のないお店でDC客にするには莫大な予算がかかります。


顧客を増やすための販促予算配分からいくと、DCBです。
Aはすでに上得意様ですから販促にお金をかけるのとは別なお金のかけ方をしなければいけません。Aにかけるお金は販促のフォローのための予算です。
 ここまででお客を自店のファンに育てるには予算と労力が必要なことは
分かったと思います。

では、つぎに客分類によるメッセージの到達度についてです。


        メッセージ浸透度                到達速度
A   かなり長い時間浸透している          ストレートにすぐ届く
B       ある程度浸透                まっすぐ届く
C       少しの時間だけ               曲がりながら届く
D       届かないことが多い            ゆがんで届く




例えば、DMを例にあげましょう。
みなさんも一度は封書やハガキ、メールなどでダイレクトメールを
受け取ったことがあるはずです。

思い出してみてください。
あなたが一番行っている自宅近くで帰り路のAそこからきたDMはどうしますか?
読みますよね。お買い得情報や特別な割引クーポンがついていないかとりあえずチェックしますよね。

では、次に、通勤途中だから利便性が高いので買い物しているBからのDMはどうですか?
これも一応目を通しますよね?
いつも買っているコーヒーが30円引きにならないか読みますよね?


そして、最近自宅のちかくにできたC。帰り路ではなく、すこし離れるけどたまに
別な用事でいつもと違う道を帰るときに寄る店。ここはどうですか?
積極的にではないけど、気が向いたら「寄るかもしれない」ってことでちらっとみますよね。

そして最後まったくいかないD。家からも通勤路からも外れていて、意外と自分の好みの商品がなく一度行ったけどなにも買わずにでてきたお店。
ここはどうですか?
読みませんよね。読まないどころか受け取ったことも忘れ、気が付くとごみ箱の中ですよね。

という具合です。
これが顧客分類による広告の伝達率です。

こんなふうに考えるとおもしろくないですか?
身の回りに起きていること、すべてマーケティングに深くかかわっている。
日常の生活の中で少しだけ意識していろいろなものを見て分析してみるのも
自分の商売に役立つと思いますよ。




余談ですが、ポイントカードお持ちでしたら経験があると思いますが
「今月はあと●●ポイントであなたはシルバー会員!」とか「今月あと●●円購入すると来月はポイント2倍!」とかメッセージがきませんか。
これもC客をB客へ、B客をA客へ誘導する仕掛けです。



さて最後になりましたが、
すでに上得意のA客にはなにをするべきかですが、
これは「感謝」です。言葉でも対応でもメッセージでも感謝還元です。
A客だけの特別プラン、A客だけ招待したセール、A客だけへのオリジナルプレゼントなどを実施します。
さらにA客には一人一人担当をつけ、購入動向を分析し商品を提案し、お手をわずらわせることなく決済と配送をすることです。


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